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【住宅と健康】暮らしに潜む体調不良の原因

住宅には、体調不良となる原因があることをご存じですか?

体の調子がよくないけど、何が原因かわからない。

そんなあなた。

住んでいる人も気が付かない、本当の原因に目を向けてみませんか。

 

住宅に潜む体調不良の原因

  • 室内から放出される化学物質
  • カビ・ダニ等の繁殖

 

私は3年位前まで、原因不明の体調不良に悩んでいました。

お医者様の意見を伺ったところ、室内環境に問題があるのではと言われました。

アドバイスを受け入れ、家の換気と清掃を徹底的に行ったところ、数日後には体調が回復し、いまでも体調は良好です。

私はラッキーだったのかもしれません。適切な診断とアドバイスをしてくれたお医者様に感謝しています。

共通の悩みをお持ちの方は、ぜひこの記事を読んでいただければと思います。

 

室内から放出される有害化学物質

住宅には体調不良の原因となるものが潜んでいます。

代表的なものは、住宅建材の中に含まれる有機化合物でしょう。

いわゆるシックハウス症候群と呼ばれる原因となるものです。

揮発性有機化合物は空気中に拡散し、これを人が吸い込んだり、粘膜等に付着したりして体調不良を引き起こします。

 

有害化学物質の発生源

揮発性有機化合物は空気中に拡散有害物質の発生源は、以下の通り様々です。

  • 家屋から
  • 生活用品・洗浄剤・化粧品から
  • 燃焼機器・タバコから
  • カビ(真菌)・微生物から
  • 家電から
  • 繊維製品から
  • 家屋(床下)から

シックハウス症候群の主な症状

出典:科学的根拠に基づく「新シックハウス症候群に関する相談マニュアル(改定新版)」p.37

平成26-27年度厚生労働科学研究班

 

参考:シックハウス症候群

シックハウス症候群は医学的に確率した言葉ではありません。

居住に由来する健康障害の総称を意味します。

 

体調不良の症状

初期の段階では、風邪に似た症状が続きます。

アレルギー、倦怠感、目がちかちかする、鼻がつまる、のどが痛い、頭痛がする、吐き気がするなどの症状が現れます。

ひどいときには呼吸器疾患など、日常生活に支障をきたすこともあります。

人は1日におよそ30kg以上の空気を取り入れているそうなので、有害な物質を取り込めば病気になってしまいますね。

 

シックハウス症候群の主な症状

出典:科学的根拠に基づく「新シックハウス症候群に関する相談マニュアル(改定新版)」p.29 

平成26-27年度厚生労働科学研究

 

対 策

私たちができる対策を紹介します。

 

①新築・リフォームなどをするとき

チェックポイント

【設計時】

設計時に十分な打ち合わせをしましょう。

化学物質が流れ込まないように、居住部分とそれ以外の空間を遮断することが重要です。

すでに生産された建材を使うことにより、現場での接着作業・塗装作業を減らしてもらいましょう。

保存剤、防蟻剤、塗料等を使用する場合は、安全なものを使用してもらいましょう。

【完成後】

居住するまに期間をおき、十分な換気と通風を行いましょう。

引き渡し時に、室内環境の状態についても、十分な説明をしてもらいましょう。

参考:国土交通省「建築物のシックハウス対策マニュアル」

 

参考:建材等の基準

ホルムアルデヒドを放出する建材には、等級が設けられています。使用材など調べる目安にしましょう。

原則として、F☆☆☆☆、F☆☆☆、F☆☆、F☆で表され、☆の数が多いほどホルムアルデヒドが少ないものとなります。

 

参考:改正建築基準法

2003年にシックハウスを盛り込んだ改正建築基準法が施行されたことで、シックハウス対策を講じるようになりました。

これにより「内装材の制限」「居室の24時間換気(換気設備設置)」が義務付けられました。

内装材の制限は、木質建材、壁紙、断熱材、接着剤、塗料等に関する規制です。

また、規制対象外の家具等からの発散も考えられるため、すべての建築物に24時間換気(換気設備設置)が義務付けられています。

天井裏は密閉空間となりやすいので、居室との通気を防止するほか、換気設備を天井裏なども換気できることが推奨されています。

 

参考:家具等について

家具等について規制する法律はありませんが、家具業界の自主的な取り組みにより「自主表示制度」が設けられています。

家具に使われる合板、繊維板、パーティクルボードおよび接着剤は、このようなマーク(室内環境配慮マーク)があれば、F☆☆☆☆、F☆☆☆に相当し、塗料はホルムアルデヒドを含まない材料を使用している意味となります。

 

②日常生活でできること

換気を心掛けることが大切です。

キッチンや浴室、トイレなどの換気設備を利用して、汚れた空気を排気しましょう。

ときどき窓を開けて新鮮な空気と入れ替えましょう。扇風機の活用も効果的です。

高気密住宅の場合には強制換気システムを活用すると、室内空気と外気が入れ替わり結露も防いでくれます。

 

カビ・ダニ等の繁殖

カビ・ダニ等は、居住者の健康に大きな影響を与えることがあります。

 

発生原因

①カビ

人体に悪影響を及ぼす有毒なカビは「糸状菌」と呼ばれるものです。

室内でみられる代表的なカビは、黒カビです。

主な発生場所 主な栄養源
黒カビ 浴室 壁 サッシ エアコン内部 皮脂 ピンクカビ ほこり 汚れ など
ピンクカビ 浴室 皮脂 汚れ

黒カビは至るところに存在しており、結露しやすい場所、空気の流れが滞留しやすい場所など、どこでも発生するカビです。

黒カビは高温多湿な環境があれば、どこでも大量繁殖する可能性があります。

20~30℃、湿度60%以上の環境を最も好むようです。

一方、ピンクカビは酵母菌の一種で、厳密には「カビ」ではありません。

毒性もないのですが、黒カビが繁殖する温床となりやすいので注意が必要です。

 

ポイント

カビが繁殖する3要素

  • ほこりや汚れ
  • 室内温度20~30℃
  • 湿度が60%以上

 

②ダニ等

 

日本において、室内生活の中で健康を脅かすのは、チリダニ(ヒョウダニ)、コナダニ、ツメダニ、イエダニです。

室内のチリ、ほこり、人の皮膚などのたんぱく質、カビ、食品カスなどを栄養源としています。またカビやダニの死骸をエサにすることもあります。

ダニは高温多湿な環境があれば、どこでも大量繁殖する可能性があります。

ダニは20~30℃、湿度60~80%の環境を最も好むようです。

主な発生場所 主な栄養源
チリダニ じゅうたん 布団 枕 カーテンなど布製品 ほこり 人の皮脂 アカ フケなどのたんぱく質
コナダニ たたみ 食品 米 小麦 粉類 チョコレート 砂糖 い草 紙
ツメダニ たたみ カーペットなど布製品 他のダニの生息場所 チリダニ コナダニ
イエダニ 野生の鳥 ネズミなど 動物 血液

 

ポイント

ダニが繁殖する3要素

  • 豊富な栄養源
  • 湿度60%以上
  • 室内温度20~30°

 

体調不良の症状

カビ・ダニ等は、感染症、アレルギーの原因となります。

すでに紹介したシックハウス症候群と似たような症状がみられます。

家庭内に発生する7~8割以上がチリダニと言われていますが、チリダニはアレルギー症状として、気管支喘息、鼻炎、アトピー性皮膚炎の原因となることがあります。

またツメダニ、イエダニに関しては、アレルギーに加え、人を直接咬むので、比較的ダニ被害がわかりやすいでしょう。

小さな子供がいるご家庭は要注意です。

 

対 策

私たちができる対策について述べていきます。

カビ、ダニ等の対策の基本は次の3つとなります。

  1. 適度な湿度(乾燥)の確保
  2. 通風と換気
  3. こまめな清掃

 

対策① 適度な湿度の確保

湿度が高くなるとカビが繁殖しやすくなります。

湿度は50~60%弱を保つようこころがけましょう。逆に乾燥しすぎると、のどの粘膜を傷つけますから注意が必要です。

梅雨期、夏期は湿度が高くなりやすいので、エアコンで湿度を調整するとよいでしょう。

 

チェックポイント

【結露と通風確保】

結露はカビの繁殖のもととなります。壁や窓ガラスなど結露を起こしやすい場所は通風をしましょう。

【部屋干し】

室内干しをすると部屋の湿度が高くなり、カビが発生しやすくなります。

なるべく外に干すべきですが、室内に干す場合は常に十分な換気をしてください。

 

対策② 通風と換気

換気を向上させることは重要です。

高気密住宅の場合は強制換気システムを活用すると、空気の入れ替えができて、結露、カビの繁殖を抑えることができます。

ない場合は扇風機を利用して外気と空気を入れ替えることもできます。

 

カビは、湿気を好むので常に乾燥した状態を保つことが大切です。

24時間換気することが理想ですが、できない場合は入浴後に湿気をふき取ると効果的です。

 

対策③ こまめな清掃

清掃には、美観や清潔感とは別に、健康影響のおそれがあるほこりや微小な粒子や汚染物質を抑える役割があります。

放っておくと、カビ、ダニ等の温床となるので、日ごろより清掃してください。

ダニの繁殖を防ぐためには、生きているダニを駆除し、室内を清潔に保つことが大切です。

ハウスダスト、食べかすや人の皮脂、フケ、アカなどはダニのエサにもなります。

こまめな掃除(洗濯)により、カビ・ダニ等による室内汚染を心がけましょう。

 

ハウスダストがたまりやすい場所

出典:科学的根拠に基づく「新シックハウス症候群に関する相談マニュアル(改定新版)」p.44 平成26-27年度厚生労働科学研究班

 

参考:ダニの駆除

【布団などの洗濯】

布団カバー、枕カバー、クッションカバー、ぬいぐるみなど洗えるものは定期的に洗濯をしましょう。ダニをすべて駆除できませんが、ダニのエサとなる汚れが取り除けます。

【布製品の清掃】

ソファなど洗濯が難しいものは、掃除機をかけましょう。洗濯と同様の理由で、エサとなるほこりや汚れを取り除くほか、ダニの死骸や排せつ物も除去できます。

 

まとめ

 

まとめ

【住宅に潜む体調不良の原因】

  • 室内から放出される化学物質
  • カビ・ダニ等の繁殖

1. 室内から放出される有害化学物質

1‐1. 有害化学物質の発生源

  • 家屋から
  • 生活用品・洗浄剤・化粧品から
  • 燃焼機器・タバコから
  • カビ(真菌)・微生物から
  • 家電から
  • 繊維製品から
  • 家屋(床下)から

1‐2. 症 状

初期の段階では、風邪に似た症状が続く。アレルギー、倦怠感、目がちかちかする、鼻がつまる、のどが痛い、頭痛がする、吐き気がするなどの症状が表れる。

1‐3. 対 策

①新築・リフォームのとき

-設計時-

  • 化学物質が流れ込まないように、居住部分とそれ以外の空間を遮断することが重要
  • すでに生産された建材を使うことにより、現場での接着作業・塗装作業を減らしてもらう
  • 保存剤、防蟻材、塗料等を使用する場合は、安全なものを使用してもらう

-完成後-

  • 居住するまに期間をおき、十分な換気と通風を行う
  • 引き渡し時に、室内環境の状態についても、十分な説明をしてもらう

②日常生活でできること

  • 換気を心掛けることが大切
  • キッチンや浴室、トイレなどの換気設備を利用して、汚れた空気を排気する
  • ときどき窓を開けて新鮮な空気と入れ替える。扇風機の活用も効果的
  • 高気密住宅の場合には強制換気システムを活用すると、室内空気と外気が入れ替わり結露も防ぐ

2. カビ・ダニ等の繁殖

2-1. 発生原因

  • ほこりや汚れ
  • 室内温度20~30℃
  • 湿度が60%以上

2-2. 症 状

  • カビ・ダニ等は、感染症、アレルギーの原因
  • すでに紹介したシックハウス症候群と似たような症状がみられる。
  • アレルギー症状として、気管支喘息、鼻炎、アトピー性皮膚炎の原因となることがある
  • 小さな子供がいるご家庭は要注意

2-3. 対 策

①適度な湿度(乾燥)

  • 湿度は50~60%弱を保つようこころがける
  • 乾燥しすぎると、のどの粘膜を傷つけますから注意が必要
  • 梅雨期、夏期は湿度が高くなりやすいので、エアコンで湿度を調整する

②通風と換気

  • カビもダニ等も、湿気を好むので常に乾燥した状態を保つことが大切
  • 空気の入れ替えを行い、結露、カビの繁殖を抑える
  • 風通しが悪いところは、扇風機を利用して外気と空気を入れ替える
  • 風呂場は24時間換気が望ましいが、できない場合は入浴後に湿気をふき取ると効果的

③こまめな清掃

  • 清掃には、美観や清潔感とは別に、健康影響のおそれがあるほこりや微小な粒子や汚染物質を抑える役割がある
  • 放置するとカビ、ダニ等の温床となるので、日ごろより清掃してください。
  • ダニの繁殖を防ぐためには、生きているダニを駆除し、室内を清潔に保つことが大切
  • ハウスダスト、食べかすや人の皮脂、フケ、アカなどはダニのエサにもなる
  • こまめな掃除(洗濯)により、カビ・ダニ等による室内汚染を心がける

 

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